協会では、「住宅が完成すれば終わり」とは考えていません。住宅は長期の使用が前提であり、いかに快適に暮らせるかが重要だからです。
平成12年から施行されている「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」では、全ての新築住宅の取得契約において、基本構造部分(柱や梁など住宅の構造耐力上主要な部分、雨水の侵入を防止する部分)について10年間の瑕疵担保責任を義務付けていますが、プレハブ住宅では品確法が施行される以前の昭和57年から、協会の自主管理基準として構造体10年保証はもちろん、構造体以外の下地や仕上げ、設備工事については2年間、白蟻被害については5年間の保証期間を定め、品質保証に対する積極的な対応を図ってきました。
これらの業務規準として「プレハブ住宅の供給業務管理規準」を定め、瑕疵担保事項だけでなく商品開発から設計・製造・施工・アフターサービスに至る各業務に関する規準も定めています。とくに、アフターサービスに関しては、長期にわたるアフターサービス、メンテナンスを実施するよう規準を定めています。
また、一部の住宅メーカーでは独自に保証期間を20年以上に延長するなど、プレハブ住宅は長期保証の面でも住宅産業をリードしています。
更に、工事監理(建築士法)やメンテナンス(長期優良住宅普及促進法)について、具体的な業務指針としてガイドラインも整備しています。
家づくりのプロセスは多岐にわたっています。そこで重要なことは、開発、生産・施工からご入居後までの数々のプロセスにおいて、いかに品質を確保しているかということです。
プレハブ住宅各社は、開発段階では建築基準法等の法規制を上回る厳しい基準を独自に設け、必要に応じて試作実験等による性能の検証を行っています。
工場生産段階では住宅部材の工場生産化率を高め、現場工数低減により施工を合理化し、品質の安定化を図っています。また施工段階で各工程に応じた独自の検査を実施し、品質を確保しているのもプレハブ住宅の特徴です。
打ち合わせから入居後のアフターサービスまで、専任スタッフが担当し、室内プランづくり、外観デザイン・融資・税金の相談、種々の手続きなど適切なアドバイスを提案しています。入居後は巡回サービス、補修アドバイス、アフターメンテナンスを実施し、いつまでも快適な暮らしができる住まいを維持するための、責任を持ったきめ細かな維持管理によって品質を維持します。プレハブ住宅はこのように全ての段階において、トータルな品質確保を行っています。
プレハブ住宅は昭和48年に発足した建設大臣(当時)工業化住宅性能認定から現在の建築基準法に基づく型式部材等製造者認証まで、様々な工場品質管理に関する厳しい審査をクリアーしてきました。
特に型式部材等製造者認証は、規格化された型式の住宅部分が建築基準法施行規則にもとづく技術的基準に適合しているかどうかを80項目にわたるチェックリストを用いて、学識経験者などの審査員が実際の生産工場において行う厳しい審査です。
この認証を取得することは、工場生産における品質保持が確実に行われていると国土交通大臣に認められたことの証となります。